メトフォルミンの投与量と効果

しらねのぞるばさんから、メトフォルミンの投与量について詳しい解説のコメントをいただきました。

そのまま記事にさせていただきます。

患者も自分の飲む薬については、医師任せではなく知っていた方がよいのではないかと改めて思いました。

 

すべての薬がそうであるように,薬の投与量とその効き方には個人差が大きいと思います.

米国糖尿病学会(ADA)のガイドラインでは,糖尿病の薬物療法にはメトホルミンを第一選択薬(first-line therapy)として用いることとされており,それ以外の薬から開始することは認めていません.
日本では,メトホルミンの投与は『通常,成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し』(大日本住友製薬;メトグルコ添付文書)とあるように,500mg/dayが最低投与量です.

よって,ちわわ様の主治医が『750mg以上ないと効果は無い』と言われたのは,おそらくこれまでに治療した自分の患者では,それくらい投与しないと目に見える効果を体感できなかった,と単なる体験からきた意見ではないでしょうか.

たしかにメトホルミンの投与量と血糖値低下効果には,はっきりとした量的依存性がありますが;

Quantifying the Effect of Metformin Treatment and Dose on Glycemic Control
http://care.diabetesjournals.org/content/35/2/446.short

1950年から2010年までのメトホルミン投与試験で,メトホルミンの単独又は追加投与で,HbA1cが0.6-1.12%低下することが示された. 効果は投与量増加と共に増大した.

だからといって 500mg以下で効果がなかったという報告はありません.
下記の報告を見ても分かる通り;

Efficacy of Metformin in Type II Diabetes: Results of a Double-Blind, Placebo-controlled, Dose-Response Trial

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0002934397002544

11週間にわたりメトホルミン 500,1000,1500,2000,2500mg/day各群に投与.すべての投与量で空腹時血糖値,HbA1cの低下がみられ,その程度は用量依存的であった.

“Benefits were observed with as little as 500 mg of metformin; maximal benefits were observed at the upper limits of the recommended daily dosage. ”
『メトホルミンの効果は500mgという少量投与でも確認された. 最良の効果は投与量の上限でみられた』(注:米国での投与量上限は当時から 2,250mg/dayでした)

100kg級の体重が当たり前の米国人でも500mg/dayでも効果が見られたのなら,体格の小さい日本人は500mg/dayから始めて効果不足なら投与量を増やしていくというのは妥当だと思います.

なお,私が2015年1月までに実験した『深夜3時頃にメトホルミンをのんで,起床時の暁効果を抑制する実験』(※)では,250mg錠を1錠だけでした.それでもあの程度には効いていました.

(※)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3236.html

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