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アメリカ糖尿病学会は糖質制限を推奨しているのか?-Diabetes Forecast記事纏め

アメリカ糖尿病学会のホームページからリンクされていた雑誌「Diabetes Forecast」の低炭水化物の記事の情報の続きです。前回の記事の内容も掲載していますので、旋回の記事を読まれたかたは、本記事の途中まで読み飛ばしてください。(内容が重複するので前の記事はあとで削除します)

糖質制限肯定派のブログでは、日本糖尿病学会は糖質制限を認めていないが、アメリカ糖尿病学会は糖質制限を認めているとの主張をよく見かけます。また、糖質制限反対派のブログでは、アメリカ糖尿病学会は糖質制限を認めているわけではない、との主張も見かけます。

実際はどうなのでしょうか。
そもそもどうしてアメリカのことをそこまで気にするのかそこも納得できないところはあります。アメリカは糖尿病患者が増えているらしいので、糖尿病治療や予防がうまくいっているわけではないと思われるので、あまり参考にもならないような気もします。

それはさておき、ですが、アメリカ糖尿病学会のホームページに、糖質制限と脂質制限の対極の食事法が掲載されているということは、どういうことなのだろうと気になり、ホームページをもう少し調べてみました。

アメリカ糖尿病学会のホームページの多くのページに「Diabetes Forecast」という雑誌の記事が紹介されています。アメリカ糖尿病学会が発行しているのか、そうでなくても密接な関係があるのだと思います。

ベジタリアンの食事法のページの下部に「Diabetes Forecast」という雑誌の記事がいくつか紹介されています。その中に「Navigating a Low-Carb Eating Plan(低炭水化物食を案内する)」という記事がありました。

長い記事なので、かいつまんで紹介します(訳に責任は負えません。念のため)
青が訳した内容、黒が私の感想です

記事冒頭の内容(見出しなし)

・低炭水化物食の定義は定まっていないこと

・炭水化物を削減することが糖尿病患者の体重と血糖値管理に役立つこと

・低炭水化物食を食べているといっても、果物、乳製品、豆や、全粒粉でさえ食べていることがあり、それは低炭水化物ではない

・1日あたりある食品会社では研究に基づき1日120g以下と定義していて、(緩やかな糖質制限とほぼ同じですね)120グラムの炭水化物が脳に充分なブドウ糖を供給するとしている

・脳は炭水化物からすべてのエネルギーを得る必要はなく1日20~50gの低炭水化物食では、タンパク質や脂肪から得るとデューク大学医学部准教授が言っている

・脂肪の燃焼はケトン体を生成する。糖尿病性ケトアシドーシスと混同してはいけない。低炭水化物食のケトン体生成は糖尿病性ケトアシドーシスと異なり危険ではないが、息や体臭がアンモニアや除光液(nail polish remover)ような臭いをすることがある。

ニュートラルな、というか糖質制限を認める論調に思えます。自分の実感として息や体臭が臭くなった感はありませんが、それ以外は日本の糖質制限肯定派が言っていることとおおむね同じと思います。

論争点(The Controversy)

・食事が糖尿病患者に高血糖をもたらすので食事制限で食後血糖値を下げることは理にかなっているように見えるので、厳しい低炭水化物食を行う人もいる。しかしそれが健康で生涯継続できるものかについては議論がある

・アトキンスが、低炭水化物のダイエット食を普及して以来、その方法に従う人がいる。しかしチーズバーガーやベーコンを食べるような飽和脂肪のある食品に重点を置く食事は、加工肉を伴うこともあり、心臓病やがんのリスクを潜在的に高める欠点がある。

アメリカ糖尿病学会(ADA)は、低炭水化物食の計画を推奨も反対もしていない。(原文:The American Diabetes Association (ADA) does not advocate for or against a low-carb eating plan)

しかし、飽和脂肪を減らすことは推奨している。2017年の糖尿病の医療の基準(2017 Standards of Medical Care in Diabetes)では、食事法(meal plan)の中で、油、ナッツ、アボカドなどの植物性食品の不飽和脂肪を推奨している。

・炭水化物を減らすとそのかわりにチーズや肉に置き換えることが多く、飽和脂肪の摂取を抑えることが困難になる。また、それらの多くは食物繊維や特定のビタミン、ミネラルが不足している。

・コレステロールを減らすなど健康に良い食物繊維を含む穀類や豆が、低炭水化物食では少なくなる。そのことが低炭水化物食が論争を引き起こし、資格をもつ(registered)栄養士が反対する主な理由である。

アンダーラインの部分、アメリカ糖尿病学会(ADA)の立場が明確に記載されています。糖質制限を積極的に認めていることではないようです。また、糖質制限に反対する人がいることが明記されてもいます。
それより、飽和脂肪の摂取を問題視しているようです。

低炭水化物食の欠点(Low-Carb Cons)

・インスリンを使用している場合、突然炭水化物摂取量を制限すると、血糖値が低下する可能性がある。

・長期間厳しい低炭水化物食を続けることができるだろうか。家族の夕食、休日のお祝い、誕生日のケーキを考えると、このプランが人を社会的に隔離するかがわかる。また、調理済みの食品やコンビニの食品のほとんどは多くの炭水化物を含むから、低炭水化物食を行う人は自分で調理しないといけない

・低炭水化物食で体重は減るが、カロリー制限や特定の食品群を制限するダイエットでも体重は減少する。しかしそれらのダイエットをやめると40ポンド減って50ポンドリバウンドすることがよくある。

・穀類や豆からの食物繊維を取らないと便秘になることもある。また、低炭水化物食を行う人は、エネルギー不足や、さらに悪いことに混乱した考えを訴えている。炭水化物から得るブドウ糖が脳の適切な栄養になる。

ここまでの欠点は、低炭水化物食を1日120g以下と定義しているという食品会社の人が言っています。日本流にいえば緩やかな糖質制限を主張する人がスーパー糖質制限を批判しているようなものでしょうか。
アメリカの糖質制限は日本よりやりずらいのかもしれません。日本のコンビニは糖質制限にも便利ですから。低炭水化物で頭が混乱する、というのはあまりの暴論と思います。

・糖尿病患者に低炭水化物食の提唱する学者でさえ、長期にわたる飽和脂肪摂取の長期的安全性はわかっていないと言っている。対照研究(統制群と実験群を比較する研究のことだと思います)が必要であると言っている。

低炭水化物食の長所(Low-Carb Pros)

・低炭水化物食の恩恵を受けた1型糖尿病患者が多数いる。一定量以下の炭水化物量にすることで、血糖コントロールはより予測しやすくなる

・反対論者は、低炭水化物食の低血糖の危険性を指摘するが、推進者は、インスリンの量を減らすことができるし、インスリンの量が減れば低血糖のリスクも減る、と言っている。

・低炭水化物食をサポートする専門家多くは、ベーコンに頼るのではなくもっとバランスの良い食事を促している。ブロッコリー、ピーマン、トマトなどの野菜や、サラダにはオリーブオイルなどの健康的な油を、たんぱく質として魚などを提案している。

・69歳のロフトランドは、低脂肪、穀物とシリアルの多い食事と矛盾することに戸惑ったが、一日30gの淡水化物にして、血糖値とコレステロールを改善し、メトフォルミンとコレステロールの薬をやめることができた。

・ロフトランドの例は驚くものではない。2015年にThe American Journal of Clinical Nutritionに掲載された研究で、低炭水化物食が2型糖尿病患者の血糖コントロールに効果的な方法であることが示された。より多くの研究が必要であることも示されているが。

・炭水化物量が増えたりそのほかの変化があれば投薬がまた必要になるので、ロフトランドは警戒し続けている。「診察を始めたとき、A1Cは8.7%、現在は5.1」と、約50ポンド減量したロフトランドは言う。
彼の食事は、オムレツ、昼はサラダ、夕食は魚などのたんぱく質と緑の野菜だ。彼はその食事で残りの人生を生きようとしている。

この最後の部分は、「皆さん、こんな食事を一生続けられますか」というメッセージのようにも思えます。単なる紹介なのかもしれませんが。

食事変更のヒント(Tips for Making the Switch)

低炭水化物食を考える際は、医師や特に栄養士と相談して、自分の生活に合ったプランにすることが重要だ。多くに人にとって、炭水化物を減らし、良い種類の炭水化物を選ぶこと-食物繊維の多い豆類、サツマイモ、全粒穀物、非でんぷん質の野菜、にするだけで健康は大きく改善する

ヴィッキー・カランは病院で糖尿病患者の栄養指導を受けた後、スナック菓子と白いパスタをカットしてに約50ポンド減量し、6年間それを維持してきた。彼女のA1Cは、診断時の8%から数年前には5%に低下している。彼女の医師は、これを維持できれば、今後数ヶ月でメトホルミンをやめるつもりだ。カランは、今も彼女の好きな食べ物、パスタを楽しんでいます。 「私は白いパスタを少なくとも週に1回食べてた。今でもパスタを食べていますが、全粒小麦で月に1回程度だ」と彼女は言っている

液体の砂糖、ジュース、コーヒーの飲み物をカットし、精製された白い炭水化物を食べるというアプローチもある。たとえば、クッキー、ケーキ、白いパスタをカットする。非でんぷん質の野菜を増やしたりナッツや種を取って食物繊維を取るようにすること

食事プラン(Meal Plan)

低炭水化物食を考えるなら、炭水化物を健康な代替品に変えて、適切なサイズにすること。炭水化物の多い多くの食品は1/2カップにすること
ステークやチーズやベーコンが低炭水化物食の特典とされるが、
交換飽和脂肪を制限することも健康的な食事には重要。チキンや魚などのたんぱく質が飽和脂肪の多い食品より大きな役割を果たすべき。

アスパラガス、ピーマン、ブロッコリー、ブリュッセルの芽、キャベツ、カリフラワー、緑の野菜は食事の重要な資源だ。皿の半分を非でんぷん質の野菜で満たせ!健康的な低炭水化物食-あるいは他の健康的な食事でも―もっと多く野菜を取ることだ。

まだ低炭水化物食が適切か確信していないのか?賛否両論を考慮して、ライフスタイルや糖尿病管理にどのように適合させるかを手助けしてくれる、健康管理プロバイダーと相談しなさい。結局、ベストプランは穏やかな( moderate)あるいは厳しい(low)低炭水化物ではなく、あなたが継続できる健康的なプランだ

最後の方は、訳もかなり適当になってしまいました。
興味のある方は、原文をお読みください。

アメリカ糖尿病学会は、糖質制限の是非よりも、野菜を増やすこと、飽和脂肪を減らすことを推奨しているようです

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